女ゴコロを学ぶ Vol.337

女性の健康課題解決で企業も社会も一挙両得


こんにちは!女ゴコロマーケティング研究所の木田です。


最近の賃上げの流れにより
企業の健康保険組合の収入も増加しています。

この増えた財源をどう活かすか――
今、大きなチャンスが訪れています。


特に注目したいのが「女性の健康課題」への取り組みです。


生理や更年期、妊娠・出産
さらには婦人科系疾患などによる体調不良は

就労機会の損失や生産性低下を招き
経済全体にも影響を及ぼしています。


経済産業省が公表した試算では、

これら女性特有の健康課題による経済的損失は
年間で約3.4兆円にものぼるとされています。


“我慢する月経痛”や
“サポートのない更年期”などが積み重なる影響は、


個人だけでなく
企業や社会にとっても無視できないコストです。


もし健康保険の増収分の一部を
啓蒙活動や対策費として活用できたらどうでしょうか。

 ・正しい知識の提供による早期発見、早期治療の促進
 ・相談窓口やオンライン診療の充実
 ・苦痛の緩和、影響の軽減を目的としたセルフケア支援

などが可能になります。

こうした取り組みは
社員の健康を守り、欠勤や離職による損失を防ぐだけでなく

企業全体のパフォーマンスを高める投資となります。


さらに大きな可能性は
その過程で得られる「知見」にあります。


健康課題に取り組む中で蓄積されるデータやノウハウは

今後確実に拡大が見込まれる
フェムテック・フェムケア市場への進出に直結します。


国内市場はすでに750億円規模(2023年)に達し
今後も成長が続くと見込まれています。

内閣府の資料では
2025年には5兆円規模に達する可能性も指摘されており


企業が女性の健康課題解決に積極的に関わることで


社員だけでなく、消費者である女性も
新しい商材やサービスのメリットを享受し

より健康で充実した生活を送ることができるのです。


つまり…、企業、社員、そして消費者である女性

すべてのステークホルダーに価値をもたらす「一挙両得」の

好循環を作ることが可能になるということです。


私は健康保険組合の活動には関与していないし…

私の会社には企業独自の健康保険はないし…


と、諦めないでください。


 ・今、お話したようなロジックで組合や経営層にプレゼンをしてみる

 ・組合がなくとも
  女性活躍推進や企業の健康経営、ウェルビーイング経営の一環として
  取り組みの提案をしてみる

 ・サービス提供事業者として
  健康保険組合や、女性活躍推進などに取り組む企業に働きかけ
  女性の健康課題解決のための提案を行う


など、様々なアプローチが考えられるはずです。

あなたは、この好機にどんなアプローチをしますか?