女ゴコロを学ぶ Vol.320

女性と超高齢化社会


こんにちは!女ゴコロマーケティング研究所の木田です。


少子高齢化が止まりません。

出生率が上がらない。労働力が不足する。
だから
女性が子どもを産み育て、仕事を続けられるようにといった
施策が注目されがちですが

一方で、2025年問題が深刻です。
2025年問題とは、日本の人口の最大のボリュームゾーンである
団塊の世代が『後期高齢者』に突入する構造変化のことを指します。


現在の日本の『平均寿命』は、男性が81歳、女性が87歳ですが
「日常生活に支障なく暮らせている」と答える最高年齢の
『平均健康寿命』は、それより9~12歳ほど若い、男性72歳、女性75歳です。
つまり生活をするのに何らかの介護を必要とする期間は約10年。

団塊の世代の介護の負荷は、その子世代
団塊の世代の次に人口ボリュームの多い
現在50歳前後の『団塊ジュニア世代』にかかります。

第一子の平均出産年齢(30歳)から考えると
子どもが成人するかしないかのタイミングで
今度は介護が始まることになるのです。


 ・配偶者や親の介護を担っている人の65%が女性
 ・老人ホームの入居者の約8割が女性
 ・独居高齢者の約6割が女性
 ・育児と介護を同時期に行うダブルケアラーの約7割は女性

これらのデータから見ても明らかなように
超高齢化社会は、女性により大きな負荷がかかる社会と言えます。


家事、育児と同様に
「女性がやるもの」「女性の方が適している」と思われがちな介護。

実際にやってみると、精神的、体力的、時間的にも
非常に厳しいものです。

 個人の努力や行政サービスだけでは到底賄えない。


家事や子育ての負荷やニーズを見える化し
軽減するモノやサービスを民間企業が生み出してきたように

介護の負荷やニーズを見える化し
軽減するモノやサービスを生み出す。


それは、社会全体にとってとても有益なことであると同時に
大きなビジネスチャンスであるともいえます。


まずは、今、当事者は何に困っているのかを観察すること。
人も企業も無関心ではいられない
待ったなしの状況がすぐそこに来ているのですから。