女ゴコロを学ぶ Vol.278

目線のスイッチを切り替える


こんにちは!女ゴコロマーケティング研究所の木田です。


最近、家の中のことをあれこれ考える時間が増えました。

家のリフォームをすることになり

壁紙はどうしようか?
ここにディスプレイラックを設置しよう!

などと、図面とサンプルを片手に
部屋を眺め想像をめぐらす日々が続いています。

この時間が
一番アタマを悩ます時間ですが
一番楽しい期間でもあり

一つ一つこだわって納得してつくった我が家は
愛着の湧く居心地のいい場所になるということは
10年前にやったリノベーションで経験済みです。

その愛着のある場所の一つに
今の洗面化粧台があります。

 朝起きたとき
 眠りにつく前
 お出かけ前のメイクや身支度
 メイクを落としてすっぴんになるとき

必ずそこに行って自分の“顔”を見つめる場所。
当時は個室を持てなかった私が唯一一人になれて
プライベートの自分と向き合うことのできる場所でした。

イタリアから取り寄せたお気に入りのタイルや
人工大理石のカウンター

顔色を美しくみせる照明にもこだわりました。

正面の鏡の上下左右に顔の陰影を飛ばす電球色のライト
天井からは全体を明るく照らす昼光色のライト

「うん。これで鏡の中の自分は1.2倍増しくらいになる!」


ところが最初に施工業者さんが持ってきた図面は
何かがおかしい。

「あの?この図面だと天井からのライトは洗面台の前に立った
 私の後頭部を照らすことになって
 肝心の顔が陰になって暗く映りませんか?」

『あっ、でも。図面ではここがセンターラインで
 バスルーム入り口に設置したライトとも平行なので
 一番美しい配置です』

「あの…。天井のライトの並びが美しいかどうかより
 鏡の前に立った時、自分が美しく見えるかどうかの方が
 大事なんですけど…(^^;)」

今、改めて化粧台の前に立ち天井を見ると
2つあるライトの位置はズレていて平行ではない。

でも普段はそんなことは全く気付かない。

正面を向いていつも通り鏡に映る自分を見る。

普段、いろんなところに行って鏡を見る機会はあるけれど
私は自宅の洗面化粧台の前に立つ自分が好きだし
そこから見える景色も大好きです。

そして、時々、この時の業者さんとのやり取りを思い出します。

何が正解かは
視点によって変わります。

作り手側の常識や正解が
お客様にとっての正解とは限らない。

こういった話を客観的な立場で聞くと
当たり前だと感じることができますが
当事者になってみると気づけない。

お客様にとっての正解に寄り添わず
メーカー目線の常識や正解を思い込みのまま
お客様に押し付けている事例のなんと多いことか。

私たちがお客様と向き合う時
頭の中の「目線のスイッチ」を意識的に
“お客様”へと切り替えることがとても重要なのだと思います。



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