~青山フラワーマーケットの魅力を女性視点マーケティングでよみとく~
女ゴコロをつかむ店づくり とは
フラワーバレンタイン応援トークショーとして実現した、青山フラワーマーケットを経営する株式会社パーク・コーポレーション社長井上英明氏と、女ゴコロマーケティング研究所所長木田との対談。日本にカジュアルフラワーという文化を創り出したといっても過言ではない青山フラワーマーケットの魅力とは? 男性から女性に花を贈る意義とは? 女ゴコロをギュッとつかんで離さない店づくりには、女性視点を随所にいかしたマーケティングがありました。
講師プロフィール
青山フラワーマーケットを経営
フラワーバレンタイン推進委員会委員長
(株)パーク・コーポレーション
井上 英明 氏
1963年生まれ。早稲田大学卒業後、米・ニューヨークの大手会計事務所にて会計監査の補助業務に携わったのち帰国。1988年(株)パーク・コーポレーションを設立し、花ビジネスに参入。1993年にリーズナブルなプライスでカジュアルに花を提供する「青山フラワーマーケット」第1号店を南青山にオープン。以来多店舗化を進め、首都圏をはじめ関西・九州・北海道に展開するショップは80を超える。「Living With Flowers Everyday」をコンセプトに、花と緑に囲まれた心ゆたかなライフスタイルを提案している。オンラインショップ、フラワースクール、空間デザイン、カフェなどその事業領域は拡がりつづけている。2006年第2回デザイン・エクセレント・カンパニー賞受賞、2007年第1回フラワービジネス大賞受賞、2009年ポーター賞受賞。2010年に発足したフラワーバレンタイン推進委員会の会長もつとめる。
※所属・肩書き等はイベント開催当時のものです。
女ゴコロマーケティング研究所 所長 木田 理恵
1969年生まれ。商業コンサルティング、SPプランニング会社を経て、女性市場マーケティング会社のチーフプロデューサーを勤める。 2009年11月に、株式会社レスコフォーメイションの常務取締役に就任し、同社内に「女ゴコロマーケティング研究所」を創設。2013年4月に独立し、「株式会社女ゴコロマーケティング研究所」を設立。 女性ならではの視点を活かし、これまでに数々の女性向け商品・サービス、店舗の企画、マーケティングを手がける。自身が企画し、講師を努める「女性マーケター養成講座」では、女性の発想や企画力、プレゼンテーション力を高め、企業の業績に貢献する人材の育成を行い、受講生は600名を超える。「女ゴコロマーケティング」や「女性活用」などをテーマとした講演も多数。 著書に、~男が わからなかった、女が商品を選ぶ本当の理由~「彼女があのテレビを買ったワケ」。
フラワーバレンタインで仕掛ける
花贈りムーブメント
日本でのバレンタインデーといえば、女性から男性に愛の告白という意味を込めてチョコを贈るのが一般的。この習慣は日本のチョコレートメーカーが仕掛けたプロモーションが発端だったというのは有名な話ですが、世界的には「男性から女性に花を贈る日」として根付いています。
日本でも本来のバレンタインデーの姿である"男女がお互いにLOVEを伝えあう"というコミュニケーションを促進しようと、2010年花き業界の有志によりフラワーバレンタイン推進委員会が発足。
男性の「花贈り」を一気に押し上げるムーブメントとして広がりをみせる背景には、女ゴコロをつかむ法則が活かされています。
男性から女性へ 花贈りの新しい文化を日本にも
- 木田
- フラワーバレンタイン推進委員会の委員長として、井上社長はまさに花贈りムーブメントの仕掛け役といえますが、そもそものきっかけや感触などを教えてください。
- バレンタインに限らず、日本は海外と比較してまだまだ男性が女性に花をプレゼントする、という機会が圧倒的に少ないと感じていました。このフラワーバレンタインをきっかけに、男性には普段から女性に花を贈ることに積極的になって欲しいし、女性には花を飾る喜びを思い起こして欲しいと願っています。
フラワーバレンタインは、すでにある女性から男性に贈るバレンタイン市場で他業界と争うものではなく、これまでなかった男性から女性への花贈りを促進するということで、新たな市場を創造するものです。「男女がお互いに愛や感謝を伝えあう」という世界的にスタンダードで温かなコミュニケーションをお手伝いするというコンセプトも、幅広い世代の方に共感いただける理由かなと思います。
花き業界だけではなく、商業施設やホテルなどでも取り入れていただき、盛り上がっています。日本に新しい文化の火をつけられたのかなと感じています - 木田
- 今年で4年目ということですが、手ごたえはいかがですか?
- この取り組みを始めるにあたり、業界の皆さんと10年は頑張りましょう、ということで始めましたが、ソーシャルメディアの普及などもあって広まりのスピードは速いと感じています。昨日からFacebookなどで確認していますが、東京だけでなく北海道・新潟・岡山・広島・佐賀…と各地でフラワーバレンタインの動きがあり読みきれないほどでした。
以前は、男性は花屋に近寄りがたいという雰囲気がありましたが、バレンタインに限らず、自身で花を選ぶ男性が増えてきたと実感しています。昨年のクリスマス1日の男性客の割合は、全国にある当店88店舗の平均でなんと43.7%にのぼりました。夕方なんて男性ばかりでしたね。
花贈りのプロセスが女ゴコロをギュッとつかむ
- 木田
- フラワーバレンタイン、大賛成です! 花を贈られて嬉しくない女性はいないんじゃないでしょうか。純粋に花の美しさ、愛らしさ、華やかさが好きという感情が強いのはもちろんですが、女性は「花が好きな私が好き」でもあるのです。
「女性は結果よりもプロセスを大切にする」といいますが、花を贈られることはプロセスを感じやすい行為であるというのもポイントです。「私のために一生懸命考えて花を選んでくれた」という想いが、花の美しさをさらに輝かせ強い印象となって女ゴコロをギュッとつかみます。大きさや金額ではなく、「照れ屋で、不器用で、花なんて柄にもないと思っていたあの人が…店に入るだけでも勇気がいっただろうに、がんばって私のために花を選んでくれた!」というプロセスを感じることができるから嬉しいのです。
フラワーバレンタインの素敵な点は、もうひとつ。男性が自ら積極的に意思表示することを応援している点ですね。従来の日本のバレンタインは女性から男性への愛の告白なので、男性からのアクションであるホワイトデーは、バレンタインに縁遠い男性には機会がない。フラワーバレンタインは男性も自分から積極的に意思表示できるので、男性も女性もハッピーになれますね。既婚率も上がり、少子高齢化問題も歯止めがかかるかもしれません(笑)。
キーワード1「幸せ」女性の消費の本質とは?
- 木田
- 青山フラワーマーケットは、女ゴコロをギュッとつかんで離さない花屋さんとしてずっと注目していました。
花と言えば、冷蔵ケースに入った高価な花を、お祝いやお見舞いなど特別な日に人へ贈るといったイメージを一新し、なんでもない日に自分のために花を買うという文化を日本に根付かせたのは青山フラワーマーケットであるといっても過言ではありません。
せっかくですので、今日は青山フラワーマーケットの魅力にもっと迫ってみたいと思います。
私の幸せをリアルに描くことができるお店
- 木田
- 「女ゴコロをつかむ8つのキーワード」からの抜粋で、まずは「幸せ」というテーマで私の感じる青山フラワーマーケットの魅力をご紹介します。
女性が物を買うときというのは、「モノを所有したい」「手に入れたい」というように「モノそのもの」に目的があるのではないんですね。店舗から商品から接客から…購入した後の「幸せのイメージ」がどれだけ自分の頭に浮かぶかどうかが重要なんです。
「私の幸せ」がリアルに思い描けるかどうか、ワクワクできるかどうかが、女性が「買いたい」と思うポイントです。モノだけを見て、性能がいいからというだけで買わないというのが、男性とは大きく違う点です。
例えば、青山フラワーマーケットの店舗では「キッチンブーケ」「ダイニングブーケ」というように生活のシーンに合わせたブーケがあります。季節の花がかわいく束ねてあって、自宅に帰ってそのまま飾れる。キッチンブーケだったらグリーンや小花などを用いてナチュラルな雰囲気になっています。「このブーケを置いたら、キッチンが明るくなってお料理が楽しくなりそう!」とか「このお花の前でお料理している私って素敵じゃない?」というイメージがふくらんで、女性は思わず手にとってしまうんですね。
- 木田
- もう一つ、女性にとっての幸せは「人との関係性」にあります。女性は、地位や名誉といった社会的な評価よりも、自分が大切だと感じている人に大事だと思われていることが実感できる瞬間に一番幸せを感じるんですね。
花を選ぶプロセスというのは、私のことを一生懸命考えて選んでくれたということが感じ取れます。これはまさに花ならではの魅力、花を贈られて嬉しくない女性はいないというのはそういう意味でもあるのです。
サービスをお客様の幸せな時間につなげていく
- 「幸せ」という形容詞の後に何が続くのかなと思って聞いていたんですが、それは「時間」、幸せな時間だと思うんですよね。花屋は花という「モノ」を売っている気になりがちですが、例えばこのグラスと同じように紙袋に入れてブーケを持ち帰ったとしても、1週間経つとほぼ確実に枯れてなくなるんですね。
ではお客様は何を買ってくださっているのかというと、お店に入って花を選んでから飾って枯れるまでの「時間」なんですね。特に僕らの提供している普段づかいの花はそうです。だからこそ、その全ての過程でお客様に満足していただけるようなサービスを届けたいと思っています。
お店に入って花を選ぶときもハッピーな時間が過ごせるように音楽や照明も考える、気持ちよい接客と的確にアドバイスできるための専門的な知識、ブーケを作るにもお客様に気に入っていただくための感性が必要です。
そしてお客様が店舗を後にされる、それでおしまいではなく、持ち帰る時間があります。持ち帰るための洒落た袋も必要だし、雨の日は注意してカバーをして差し上げるとか、そして自宅に帰った後長く楽しむための栄養剤を用意する、飾って枯れるまでの時間をきちんと楽しめるよう鮮度を保った品物を用意する、そういったお客様が花と過ごす全ての時間の中での「幸せ」に気を配らないといけないと考えています。
私にとっての特別な要素
- 木田
- 商品を通して女性のどんな「幸せ」をかなえるのか、が考え抜かれていてサービスに落としこまれているからこそ、そのメッセージを女性も感じていると思います。「店舗でお花を選ぶ女性がハッピーな気分でいられる音楽や照明」や「花の入った袋を持って歩く女性が素敵に見えるように」配慮されているなんて、本当に女ゴコロを分かっていらっしゃいます(笑)。こうしたサービスとの出会い方、関係性を通じて「青山フラワーマーケットでなくちゃ!」と女性にとっての特別な存在になっていくんですね。
キーワード2「選ぶ」自分らしく選びたい
迷う時間を楽しむ女性
- 木田
- 続いてのキーワードは「選ぶ」です。女性は選ぶのが大好きなんですね。ランチタイムに男性に流行っている店と女性に人気店の違いを比べると一目瞭然です。男性が行列をなしているのは、ラーメン・どんぶり・定食というように、分かりやすいボリュームで、うまくて安くて早い、というようなお店ですね。
一方女性は、レディースランチと称して前菜もメインもデザートもドリンクも数種類の中から選べますというようなスタイルや、ひとつのプレートのなかに色とりどりの料理が並んでいるようなスタイルが人気です。「わぁ!きれい!どれから食べよう?どれにしよう?」と迷っている時間が楽しいんですね。
食事だったら、自分の選択が間違っていても「まぁ仕方ない明日はこうしよう」とやり直しがききますが、やり直しがきかない買い物って結構あります。そういった時は本当に迷います。私に何がピッタリかを分かっている人は実は非常に少ないからです。自分のことが分かっていたとしても、情報とモノが溢れているなか、自分にピッタリのものをそこから見つけ出すのは至難のわざです。
ですから、女ゴコロをつかむには、商品や接客を通じて自分にピッタリを「選びやすい」という点も重要です。
納得して購入する経験がファンをつくる
- 木田
- 機能や性能といった商品のスペックを説明できるスタッフは多いですが、女性は私の感情や感覚、イメージを汲み取って「選んで良かった」と後悔しない選択を後押ししてくれる人に相談したいんです。店づくりだってそうです。その点、青山フラワーマーケットはよくお店づくりができていると感じます。
一本一本花を手に取りながら、誰に気兼ねすることなく自分だけのオリジナルブーケを作ることができます。それぞれの価格が明確で、花の種類別ではなく色や大きさなどコーディネートしやすく陳列されているのも魅力ですね。選ぶプロセス自体を楽しめます。
また、時間のない時はパッと手に取りやすいブーケが用意されていますし、相談したい時はスタッフの方が贈りたい相手のイメージ、どんな気持ちを伝えたいのかをしっかり聞いてくださいます。聞いてもらった上で「こういった感じはどうですか?」と提案してもらい、自分が納得して「あぁそれだったらこれがベストだ」「あの人が喜んでくれそうだ」と一方的な押し付けではなく、最後は自分が選んだ、という実感を持たせてくれるのが素敵です。
青山フラワーマーケットは、お店構えを見ても、ある程度まで自力で選べそう、話を聞いて花選びを手伝ってくれそうというのが伝わり、女性にとって楽しいお店だと感じます。
1本の花との出会いから花のある生活がはじまる
- うちの特徴の一つが、昔ながらの花屋さんにあるガラスケースがないことです。ガラスケースに入れることで、店頭での花の持ちはよくなりますが、花の魅力の一つである「香り」を楽しんでいただけません。うちは普段使いの花がメインですので、お客様に香りをかいでもらったり、間近で花を見て、今日の自分の一輪をゆっくり選んでいただきたい、と思っています。
こんなことがありました。バラフェアをやっていた時だと思うのですが、中学生くらいの女の子が二人、ちょっと安くなっているから買っていこうということで、「これにしようか」「こっちもかわいい」「やっぱりこっちにしよう」などと盛り上がりながら一本のバラを自分のために選んでいる姿を見たことがあります。これから彼女たちの身近に、花のある生活が始まるんだと思ったらとても嬉しかったですね。一輪でいいんです。じっくり選んでいただける店にしていきたいと思っています。
もう1点、よくファクトリーなどがあって全店に配送しているんじゃないの?と聞かれますが、していないんです。例えば、渋谷の駅ナカの店は若い女性が多いけれど、同じ渋谷にあっても東急本店の店は世代が違う。お客様が違えば選ぶ花が違います。これは本社の人間には分からないので、現場である各店が、いらっしゃるお客様に合わせて発注をかけています。
当然、作っているブーケもお店ごとに、全店違います。お客様の中には、お店ごとに違うのがいいと言って、使い分けてくださるお客様もいらっしゃって、選びたいという心理は確かにあると思いますね。 - 木田
- 素晴らしいですね。私も大阪と東京にある店舗をそれぞれよく利用しますが、あれだけたくさんブーケがあって、どれ一つとして同じだと感じたことがないですし、各店の個性を感じます。でもある一定以上のレベルで、「青山フラワーマーケットのブーケだ」というセンスを感じる。これはすごいことです。
各店がアルバイトさんを中心に、そのクオリティを守ってオリジナルのものを作られている、素晴らしいスキルですね。マニュアル化されたオペレーションにはないおもしろさがありますし、何よりスタッフの皆さんがイキイキと働かれているなぁと感じます。
キーワード3「育む」女性を味方につける関係性づくり
女性活用のカギは、ともに成長するプロセスを感じさせること
- 木田
- 女性はずばり育むことが好き、です。テレビゲームなんかを想像していただくと分かりやすいと思います。男の子が好むのはシューティングゲームや領地拡大など、拳銃やナイフ、刀が出てきて悪いやつをやっつけろ!というようなものが多いですね。
女の子が好むものはどちらかというとコツコツと育てるタイプですね。少し前に流行った"なめこ"を育てるものや庭を育てるもの、息の長いヒット商品となった「たまごっち」などもそうですね。
それから、ジャニーズも女性の育み好きをうまく活用していますね。まだデビューしていない原石を見つけて、成長のプロセスをみんなで応援する。そうしてデビューすればみんなで追っかけをして息の長いファンになる。「だって私たちが育てたんですもの」という感覚です。
母性本能というと月並みですが、人との関係性において一緒に良くなるとか、一緒に成長する、成長のプロセスを分かちあうということを女性はとても大切にします。それが愛社精神や、このお店が好き・このブランドが好きという感覚に影響してくると感じています。
スタッフの向上心を信じている
- 会社を立ち上げた時は、直感からで、最初は本腰が入っていなかったんです。親にも迷惑をかけるしこのままじゃだめだ、一度何のために仕事するのかを自分なりに納得するまで考え抜こうという時期がありました。ずいぶん考えたんですが、なかなか答えがでず人生の目的について考えるようになり、たくさんの本を読みました。
そんななか、中村天風さんの著書で「エレベーション」という言葉と出会ったんです。エレベーションとは自己研鑚・成長といった意味だと思います。人生においてどこまで自分を高められるかが生きている楽しみだと。
この話がとても響いたんですね。それから、社内でも「仕事は自分自身を磨く砥石」であり、「職場は自分を磨くためのフィールド」だと社員に伝えるようになりました。ブーケを作っているときも、産地を訪問しているときも、常に自身の成長を意識できたら楽しいと思っています。そうした人間の持つ向上心を信じているからこそ、スタッフに任せられるんですね。
身近な女性であるスタッフを、まず自社のファンに
- 木田
- お話をお聞きしていて、社内に自分を育む環境がある、というのをすごく感じましたね。販売や営業に力を入れている会社は、ともすれば売上至上主義で目標数字で社員をがんじがらめにして、とにかくこれを売ってこい!と。考える仕事は本社の一部の人間がすることで、現場はとにかく売りさばけ、といった風潮が結構多い気がします。
そうすると懸命に営業するんだけど殺伐した雰囲気になるというか、接客されていても何となく「この人、私の幸せを想っているというより、今月の売り上げを達成したいだけじゃないのか」という印象を受けることもあります。
青山フラワーマーケットでは、どんなに忙しい時も殺伐とした雰囲気は感じないですね。働いている女性スタッフの方がイキイキとして可愛く見えるんです。お花に囲まれている効果なのか、モチベーションなのか、きっと両方でしょうね。
そういったスタッフの方を見ていると、お客である私たちもハッピーな気分になって、買い物スイッチが入ってくる。「こんなに可愛くてイキイキとしたスタッフの方に相談したい」「お店にいると私まで幸せな気分になってくる」そして「思わず買っちゃった」ということに繋がるのかな、と思います。
スタッフがイキイキとしていて自分の会社を愛している!というのは必ずお客様にも伝わります。まず身近なスタッフを自社のファンにすることが大切ですね。
最後に - 花を通じてハッピーな生活を -
- 木田
- 私は、若い頃同僚の男性に、「これから仕事をしていくにあたって、どういう自分になりたい?目標は何?」とたずねられて、すごく困ったことがありました。あまり高い目標とか考えてなかったんですね。
その時願ったのは、「仕事の帰り、星空を見ながらああキレイな星ね、と言える自分でありたい。朝会社に行く時に道端に咲いている花を見て、まぁかわいい花ねと足を止めて花を愛でる心の余裕を持ちたい」ということです。
「すごくちっぽけな夢だな」と笑われましたが、日々クタクタになるまで働いたりすると、今日の空がどんな色だったか覚えていなかったり、道端の花に気づけなかったり、気づいても可愛いと感じられなかったりしますよね。私は日々心に少し遊びというか余裕を持って花や自然を愛でていたい、時には花を買って部屋に飾るという生活を、どんなに忙しくてもできる自分でいたいな、と思っています。 - 僕にとって、花は無くてはならないと同時に、いろいろなことを教えてくれる存在ですね。花の産地を訪れると、生産者の方は必ず「土がいいでしょ、見て行ってよ」という話になります。いい土があるからこそいい花が育つんですね。
会社における「土」は「スピリット」だと思っています。スピリット(土)が良ければ、いい苗が育つようにいいお店が育ってくる、そうして花が咲き実がなるようにスタッフも育ちお客様も来てくださる。
「土づくり」の大切さも花から学ばせてもらいました。花は師匠だと感じていますし、花のある生活に感謝しています。 - 木田
- 井上社長のこういった誠実さは女性としてとても共感できます。青山フラワーマーケットが女ゴコロをギュッとつかんで離さないその秘密が、よく分かりました。本日はありがとうございました。
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