女ゴコロを学ぶ Vol.326

顧客の追体験こそが最大の学び


こんにちは!女ゴコロマーケティング研究所の木田です。


女性のお客様のココロをつかみ
購入いただくためにどのようなアプローチをするか?

というテーマでたくさんの業界で研修をさせていただいています。

特に男性営業マンが多く
女性の購買決定権が強い住宅関連メーカーでは

女性の心理や
仕事を抱えながらの家事育児とはどんなものか
どのようなお困りごとがあり
どのような問題解決提案ができるのかをお話しする研修を
長年やっています。

それはそれで効果があり
実際に受注や売上につながっているのですが

いつも思うことがあります。

それは

研修で話を聞くより
実際に体験してみることが一番だということです。

受講者が1週間
普通に仕事をしながら、家事育児をやる。

「いやいや、うちは普段から家事育児手伝ってますから…。」

違います。

手伝うのではなく、主になってやる。

年々、共働きの家庭が増えていますが
未だ家庭での家事育児の8割を女性がこなしています。

なので8割以上やってみましょう。

実際にやってみることで
不便なこと、面倒に感じること
もうちょっとこうだったら使い勝手いいのにな…ということが
リアルに見えてきます。

おのずと提供している商品理解も進み
接客トークにもリアリティが増します。

お客様への無神経な一言で反感を買うようなことも少なくなります。


そんな研修をやってみたいと思っていたら

なんと実現している企業がありました。

マルエツなどのスーパーを運営する
ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス。

食材を販売する会社の社員が
調理スキルを身につける研修を半年に渡って受講し
実際にお客様を招いて振舞うという試み。


食材を扱うのですから
食材そのものの知識や取り扱いを学ぶのはふつうですが


食材を使った家庭料理を学ぶということは
お客様の心理、行動を理解する第一歩です。


当然のことなのですが

スーパーに来るお客様は単に食材を購入するのではなく
自宅での夕飯や朝食を調理し
食卓に並べ、食べる家族の顔を想像して
買物をされています。

提供する側がそのことを想像できれば

商品開発も陳列やディスプレイ、POPなどを活用した売場づくりも
提案力が格段に上がることは言うまでもありません。


 “買い上げ点数や客単価は絶対に上がる”


そっか、研修か…。
今から企画して、予算立てて、稟議通して、講師探して
早くても来期から

なんて悠長なことを言わず

それと並行して
今すぐできることをやってみましょう。

地域採用されている女性スタッフに
毎日の食卓、食材の購入、調理、片付けなどについて
リアルな声を聞き、売場に活かすことです。

それなら今日からでもできます。

データの解析や特別なマーケティングの知識なんかなくとも
お客様を理解しココロをつかむ活動はできるのです。