女ゴコロを学ぶ Vol.323

どう向き合う?女性特有の経済損失3.4兆円


こんにちは!女ゴコロマーケティング研究所の木田です。


「女性特有の健康課題による社会全体の経済損失は 年間3.4兆円」

2024年2月に経済産業省が試算し公表した数字です。

女性特有の健康課題とは

・月経随伴症状(生理痛やPMS、過多月経など)
・更年期症状
・婦人科がん
・不妊治療

などを指し

何らかの症状があるのにも関わらず対策を取っていない層の人数に
欠勤やパフォーマンス低下割合、離職等の要素と平均賃金を
かけあわせた数字が経済損失として算出されています。

ちなみに

男性特有の健康課題による経済損失と比べると
女性はおよそ3倍に達すると試算されます。


えっ!そんなに?
知らなかった…。

という声が聞こえてきそうですが

それもそのはず
女性特有の疾患や不調は、なかなか表面にはでてきません。

これまで男性が主体となって働いていた職場に
門戸が開かれる形で
女性の社会進出が進みました。

「男性と同じ環境で同じように働く」が標準とされる中では

女性自身が生理痛や更年期症状などで不調を抱えていても

 ・ないものとして耐えるべきもの
 ・口に出してはいけないもの
 ・上司に相談しても理解されないこと

として内に秘めるしかなかったのです。

意思決定層の9割を男性が占める企業側も
そういった現状は把握できていなかったでしょうし
相談されてもどう対処すればよいのかわからないというのが実情ではないでしょうか?


まずは、男女問わず「理解促進」から始めてみませんか?

経営層や管理職が
このような課題があるということを理解できれば
働き方や支援の体制を整備することにもつながり
女性社員から相談を受けたときにも適切な対処ができます。
企業全体で誠実に取り組もうとする姿勢が
社員のエンゲージメント向上にもつながります。

女性社員自身が
症状を軽減したり適切な対処の方法を理解できれば
パフォーマンスの低下を最小限に食い止めることができ
キャリアに対しても前向きな状態を維持できます。

 ・人材の定着や生産性の向上
 ・企業イメージの向上
 ・人材確保

につながるだけでなく

女性特有の健康課題を解決するための
新しい商品やサービスを開発する発想が生まれやすい体質になります。


フェムテック(女性特有の健康課題を技術で解決する)市場は
2030年にはグローバルで14兆円にも達するといわれています。


「人材活用」「マーケティング」の両面において

何もせずにただ傍観者となるのか
積極的に関わり企業価値を高めるのか

一度真剣に考えてみませんか?